男の愛情表現はストレートに言葉にはできない

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行政書士明和事務所

行政書士 吉田 重信

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「言ってくれなきゃわからない!」

女性からそう言われた経験のある男性は多いはずだ。

 

人間はコミュニケーションをとってこその生き物ゆえに、
言葉に出さなければ理解してもらえないし、言葉に出していなければ邪推される。

言葉足らずは様々なトラブルの要因にもなっているから、
確かに思いや考えを相手に伝える努力はしていかなければならないだろう。

 

しかし、全てが言葉に表現できるかと問われると、これがまた難儀なものでね。

思いの丈をそのまま言葉にできるような人は、世の中ではすごく少ないんだ。

 

特に男の場合は、しないというよりも、できない。

社会で立場を作る生き方をする以上は、
思っていることや感じていることをそのまま口にすることは許されない。

 

家の中とかだったらいいじゃん!って声もありそうだけれど、
そういう話じゃないんだよ、これは。

 

男の生きる世界は、対外的な威嚇とけん制でできているような側面もある。

反感は沸くかもしれないが、これはマジで女にはわからん話だと思う。

 

地金を晒すような態度や言葉はいずれ思考にもつながるから、
日頃から敬遠するのが男ってもんだ。

 

それに、言葉で表現できることってのは、
言い換えれば、どうとでも言える軽い考えという見方もある。

歯の浮くようなセリフを日頃から平気で吐けるようなヤツは、
男の世界からは軽薄でアテにならない人物と評される。

真剣に考えていることは軽々しく口にするもんじゃない、
そう考えているからこそ、皆、本当に大切なことはストレートに表現したりしないんだ。

これは日本人特有の感性かもしれないな。

 

欧米とかは自己表現の国だから愛情だけでなく、
まず、なにを考えているのかを言葉で伝えなければなにも始まらない。

察しと思いやりという文化がない国ならではの話だね。

 

だから言葉にもストレートに伝えやすい表現があったり、
思いをわかりやすく伝えるための習慣が文化として存在するんだ。

 

そっちの方がいい、という人もいるとは思うが、
言葉や態度で表現するってのは、つまるところ定型的な表現法に過ぎない。

慣れてくるといずれ必ず物足りなくなったり、言葉の裏を邪推したりして、
本当に「それ」がそこにあるのかを疑い続けることになる。

 

マーキングじゃなくてフィーリングなんだよ、愛情ってのは。

 

 

 

「花瓶に挿した花は元気かよ」

 

なんの気のない言葉に聞こえるかもしれないが、
これが男からの愛情を込めた言葉であったりする場合もある。

 

 

 

え、わからない?

 

そうか、わからないか。

 

 

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