全てを失った経験のない者に全てを失う行動はできない

男の生き方世の中の出来事,思うこと,戦略,生き方,男の人生

書いている人

行政書士明和事務所

行政書士 吉田 重信

・事務所案内・プロフィール

・お問い合わせへ

 

出版物 amazon、楽天にて販売中

「離婚を考えた男が最初に読む本」

amazonで詳細を見る

楽天koboからのご購入はこちらから

 

 

人生において山あり谷ありは必然なんだけれど、
どうも最近じゃあ、失敗したりヘコんだりするプロセスを異様に避ける傾向にあるな。

コケた人間に対して厳しすぎる世間の反応のせいもあるのだろうけれど、
コケたその先にある人生に対する想像力が欠けている故に、という面もあるだろうね。

 

一度でもすっ転んだら終わり、みたいな考え方が世間に蔓延しているようにも思える。

 

でも、経過を通らにゃあ、その先に道だってできない。

いきなり完璧な状態でいることなんて不可能だし、
失敗や挫折を経験しなければ、己の人生に対してフィードバックすることもできないだろう。

 

人生には、突き抜けなければどうにもならないという局面がある。

これはトラブル関係においてもそうだし、
なにか大きな選択をしなければならない場面においても言えることだ。

そういう極端な選択に迫られる局面においては、
0か100、オールオアナッシングの考えの下で飛びついていかないといけない。

でないと、無難な選択を取ったつもりでも、
時間をかけてズブズブと沈んでいくだけのような結果にしかならないからな。

 

個人間における紛争への対応や、不動産なんかの重要な契約とかがいい例だね。

我を出していけなきゃあ、
結局、自分がババを引いて我慢し続けるような羽目になる。

 

しかし、突き抜けた行為にはどうしてもリスキーな面が伴う。

身を裂かなければ取れぬ選択をするには、
ある意味では己の破滅をも覚悟の上で通る必要があるわけだ。

 

目を瞑って走り抜こうとするだけで通り抜けられるような世界じゃない。

ビビッて走り抜けようとしているのなんかわかるからな、相手には。

 

しっかり地獄を見て覚悟して、
その上で前に出てくるからこそ対外的に示せるものがある。

 

 

でも、これまで落ちた経験のない者にはその領域が見えない。

全てを失った後の人生など想像できないからだ。

それ故に、そういった局面においては、
極力、傷つかずに済む、責任を取らずに済むような無難な選択に流れる傾向にある。

 

これでは中庸な結果しか入ってこないだろう。

日常的な選択においてはそれでも良いが、
前述したような鉄火場の局面でそれをしていては、決して事態を動かすことなどできない。

 

 

腕力がない。

その一言に尽きる。

 

 

己の破滅を承認するためには、
地獄を通ってきた経験がどうしたって必要なんだよ。

一度、二度、と全てを失うような経験をしてきている者は、
失ったとしても、「またあそこから始めればいい」という余裕があるからな。

そういった境地に至るためにも、
挫折や失敗をして、全てを失うようなプロセスを通った経験はあった方がよろしい。

 

 

時には、浮浪者のように。

 

そうやって、アテもなく彷徨う経験も男には必要なんだ。

 

一度、死んだ上で立ち上がってくるような経験を得ているからこそ、
身に纏える凄みというものがある。

 

ずっと順風満帆な人生を送れるというのならばそれでも良いが、
命を武器にする戦いを知らないというのも、これまた難儀な話ではあるな。

 

 

行政書士明和事務所

吉田 重信

ご相談はこちらからどうぞ